がん遺伝子治療【E10A】
がんは遺伝子の病気です。
遺伝子が変異することで、細胞は傷ついてがん化します。
傷ついた遺伝子を直して、正常な遺伝子にするのが遺伝子治療です。
遺伝子治療は、このような患者様にお薦め致します。
- 手術・抗がん剤治療・放射線治療(標準治療)で治療効果が出ていない患者様
- 抗がん剤治療・放射線治療が、体に合わない患者様
- 再発が、心配な患者様
- 手術・抗がん剤治療・放射線治療は行ったが、不安である。(再発の可能性があります。)
- 手術をしても、既にがん細胞が (細胞レベルで画像診断では写らない/転移している可能があります。)
- 抗がん剤治療も薬剤耐性が出来て、効かなくなる事があります。(遺伝子治療では、遺伝子が直接がん細胞に入る為に、薬剤耐性は起りません。)
- 再発すると治る可能性は、低くなります。(抗がん剤治療後の再発率は、約50~60%程だと言われています。)
5年生存率
【がんのステージ(病期)分類】
- 1期・2期:早期がん(転移がない)
- 3期:進行がん(隣接臓器に転移)
- 4期:他臓器に遠隔転移する(末期がん)
【ステージ別5年生存率】
- 1期 90%
- 2期・3期 50%
- 4期 12%
※がんは早期発見が重要です。
がん遺伝子治療の長所
- いつでも、すぐに治療(外来治療 30分余り、入院の必要はない)が受けられます。
- 全てのがんは、遺伝子の変異が原因です。その遺伝子を直して正常な遺伝子にする治療法です。(遺伝子治療は、変異を起こした細胞のみに作用します、正常細胞には影響のない、副作用の非常に少ない治療です)
- 抗がん剤や放射線治療では、がんを小さく出来ますが、ゼロには出来ません。子供のがん細胞は消滅させますが、がん細胞の親玉である「がん幹細胞」は生き残り、子供のがん細胞を発的に作ります。これが再発です。遺伝子治療は「がん幹細胞」の消滅に治療効果を上げています。
- 手術・抗がん剤治療・放射線治療(標準治療)の弱点を補い、他治療を妨げない遺伝子治療を行うと免疫療法(相性が良い)も含めて併用療法は相乗効果が出て治療効果を高めます。
※併用療法=殺傷方法の仕方が、違う治療を組み合わせることで、がん の治療効果が、相乗的に高くなります。
- がんの種類(変異した遺伝子を直接攻撃する為、がんの種類は関係ありません)・病期(ステージ)・転移・再発・前がん状態(がん予防)に関係なく副作用が少なく、苦痛のない点滴治療が主です。
- 再発された患者様・末期の患者様にも治療が出来て、治療効果が期待出来ます。
- マイクロ転移や、微細ながん細胞から転移の恐れのある手術後の「再発予防」(血液、リンパ液から全身の細胞に広がる為)にも有効です。
遺伝子治療 E10A 治療説明
- がんは、新生血管(腫瘍血管)を自ら作り、栄養や酸素を供給して、腫瘍を大きくして(進行がん)行き、転移も起こします。【新生血管がなければ、がん組織は、1~2mm以上になりませんし その後壊死します】
- 点滴で、エンドスタチン遺伝子(1カプセル内に1兆個、1クール:6カプセル= 6兆個)が、がん細胞内に入り「エンドスタチンタンパク質」になる。【エンドスタチンタンパク質は、体内にある物質なので毒性・副作用はありません】
- エンドスタチンタンパク質が、新生血管を抑止、壊死させます。いわゆる「兵糧攻め」でがん細胞を消滅させます。虚血によるがん細胞大消滅。
治療スケジュール
- 治療に同意されると、数日後から治療開始が出来ます。
- 毎週1回治療を6本投与(6週間で)を行う。治療回数・投与スケジュール等は、病状により異なります。
がん遺伝子治療E10Aの治療説明
【血管新生】
がんには、元々血管が備わっていません。がん細胞は、栄養や酸素を得るために、自ら血管を引き込もうとします。
これが血管新生と呼ばれる現象です。がん細胞は大きくなるのが早く、多量の栄養や酸素を必要としますから、血管新生がなければ、がん細胞は死滅します。
【転移の抑制】
血管新生には、がんの成長以外にもう1つ重要な意味があり、それは転移です。
がんが遠く離れた場所へ移動するためには、周囲から血管を引き込んでその中に潜り込み、血液の流れに乗る必要があります。
血管新生を阻害すると、転移の抑止が起こり、がん細胞は死滅します。
新生血管を作りなさいと指令している物質は、VEGF(血管内皮成長因子)と呼ばれるものです。遺伝子治療でVEGFの発現を抑制して血管新生を阻害します。
遺伝子治療E10Aは、①血管新生阻害に働く作用②がんの縮小に直接働く作用両面を兼ね備えています。
治療方法
点滴(30分余り、全身投与)と腫瘍内に直接投与(局注 30~40分)があります。
腹水や胸水が溜まっている場合は、腹水内・胸水内に直接投与します。
腫瘍に直接注入する場合もあります。
遺伝子治療 E10A 治療効果
遺伝子治療 E10A の有効性の検証を行った。合計91名の患者様が臨床試験に参加されました。
(選択基準:標準治療(手術・化学療法・放射線治療)で治療効果が、出ていない患者様)
【複合治療(E10A+化学療法・化学療法単独)の評価結果】
CR | PR | (CP+PR) | SD | PD | ||
---|---|---|---|---|---|---|
複合治療群 | E10A+化学療法 | 3.4% | 48.3% | (51.7%) | 31.0% | 17.3% |
コントロール群 | 化学治療単独 | 3.3% | 23.3% | (26.7%) | 40% | 33.4% |
※CR・PR・SD・PDの意味は、治療効果をご参照ください。
有効治療率
- 複合治療群(E10A+化学療法) の患者様では、治療効果があった(CR+PR)の割合が、51.7%に達しました。
- 31.1% の患者様 (SD 腫瘍が変化しない状態)は進行が、抑制されました。
- 臨床試験結果により、安全性と抗腫瘍作用が確認されました。
治療効果
91症例の遺伝子製剤(E10A) は、A判定の治療有効率:51.7%【CR 3.4%+PR 48.3%】
- CR
- (Complete Response 完全寛解) 腫瘍が完全に消失した状態
- PR
- (Pertial Response 部分寛解) 腫瘍の大きさの和(縦+横)が、30%以上減少した状態
- SD
- (stable disease 延命効果) 腫瘍の大きさが、変化しない状態、長期不変
- PD
- (Progressive disease 無効) 治療に関係なく、進行した状態
※91症例の対象疾患(12種):肺がん、胃がん、肝臓がん、大腸がん、すい臓がん、食道がん、乳がん、子宮がん、前立腺がん、咽頭がん、口腔がん、舌がん
※91症例の病期(ステージ分類) 3期~4期の患者様
3期:腫瘍が比較的大きく、隣接する臓器に転移した進行がん
4期:腫瘍が、離れている臓器まで転移(遠隔転移)した状態の末期がん
治療の流れ
- 無料相談室への連絡
がん遺伝子治療を丁寧に分かり易くご説明、提携医療機関のご説明も致します。
お気軽にお問い合わせ下さい。 - 初診予約
患者様又は家族の方は、紹介された提携医療機関へ初診予約を行う。 - 提携医療機関での初診
- 担当医から遺伝子治療を丁寧に分かり易くご説明致します。
- 治療説明なので、治療を決定する必要はありません。ご自宅でご家族と充分に相談して下さい。
- 治療に同意されましたら、最短で2日後に治療開始が出来ます。
- 治療計画
- 毎週1回治療で、6本投与を6週間で行う。
- 治療回数、投与スケジュール等は、病状により異なります。
- 患者様の状況(公立病院などの抗がん剤治療に合わせて)に応じて、無理のない治療計画を立てます。
- 治療効果を診ながら、次の治療を判断致します。治療継続は、患者様の経済的負担を軽減するように考慮致します。
がん遺伝子治療の適応の患者様
- 抗がん剤治療、放射線治療を受けている患者様
- 原発不明のがんと診断された患者様、また前がん状態と診断された患者様
- 手術前の治療・手術後に転移した場合、又再発予防に適応出来ます。
- がん家系の方のがん予防
副作用について
エンドスタチン遺伝子治療後の副作用として発熱(37~38℃)があげられます。
これは遺伝子が体内に入る時の感染熱です。多くの場合は数時間で熱は下がります。
発熱しやすい人は事前に解熱剤を処方します。
※注意 遺伝子が体内に定着するのに24時間かかるといわれています。抗がん剤の治療を併用される場合は治療後2日間は空けて抗がん剤の投与をお勧め致します。
【料金】
遺伝子治療製剤 | E10A(エンドスタチン遺伝子) |
---|---|
患者様の治療費用 | 合計:1,500,000円 1クール 6本投与 :1,500,000円(1本:250,000円×6本) |
治療スケジュール | 毎週1回治療で、6本投与を6週間で行う。 治療回数、治療スケジュール等は、病状により異なります。 |